導入
「フランチャイズ(FC)で独立すれば、本部が成功させてくれる」
もしあなたがそう思っているなら、厳しいことを言いますが、独立は諦めて会社員を続けた方が幸せです。
私はFC本部の開発担当として10年以上、500人以上の加盟希望者と面談してきました。その経験から断言できるのは、「本部任せ」の思考を持つ人は、遅かれ早かれ100%失敗するということです。
特に危険なのが、メディアで話題の「流行り」の業種に飛びつくこと。
タピオカ、高級食パン、無人餃子…。設備投資が少なく、誰でも始められそうなビジネスは、参入障壁が低いため、一瞬で競合だらけになります。ブームが去った後に残るのは、借金と閉店の二文字だけです。
では、プロの目から見て「長く、堅実に稼げる」業種とは何か?
それは、一見地味で、人がやりたがらない仕事の中にあります。その代表格が「おそうじ系(ハウスクリーニング・ビルメンテナンス)」です。
なぜ、おそうじ系が最強なのか?
その理由を、私が新規事業を立ち上げる際に必ずチェックする「5つの絶対条件」から解説します。
第1章:プロが教える「失敗しない業種選び」5つの絶対条件
多くの人が「儲かるかどうか(売上や利益)」で業種を選びがちですが、プロの視点は違います。我々が見ているのは、ビジネスモデルとしての「堅牢性(リスクの低さ)」です。
以下の5つの条件をすべて満たす業種は、実はごくわずかしかありません。
条件1:キャッシュフロー(CF)が良いこと
PL(損益計算書)上の利益より重要なのが、CF(キャッシュフロー=手元の現金の流れ)です。いくら帳簿上で黒字でも、現金が尽きれば会社は潰れます(黒字倒産)。
- 他業種のリスク: コンビニの一部方式では売上を毎日本部に送金しなければならず、手元に現金が残りません。介護ビジネスは入金まで約2ヶ月のタイムラグがあり、その間の運転資金が必要です。
- おそうじ系の強み: 最強の「現金商売」です。作業完了時にその場で現金(または即時決済)で回収できるため、資金繰りの心配が圧倒的に少なくなります。
条件2:在庫リスクがないこと
物販や飲食における最大のリスクは「在庫」です。仕入れた商品が売れ残れば、それはすべて「損失」になります。賞味期限切れの廃棄ロスや、流行遅れの不良在庫は経営を圧迫します。
- おそうじ系の強み: 主な商品はあなたの「技術と時間(サービス)」です。在庫という概念がありません。必要なのは洗剤や道具くらいで、腐ることもなければ流行遅れになることもありません。在庫管理のストレスから解放されるメリットは計り知れません。
条件3:需要が拡大している「成長産業」であること
斜陽産業でどれだけ努力しても、報われる可能性は低いです。これから伸びる市場を選ぶのが鉄則です。
- おそうじ系の強み: 共働き世帯や高齢者世帯の増加に伴い、「家事代行」のニーズは爆発的に増えています。特にエアコンクリーニングは、もはや贅沢品ではなく必需品になりつつあります。一過性のブームではなく、構造的に需要が拡大している市場です。
条件4:初期投資が大きすぎないこと
飲食店のように、内装や厨房機器で開業時に1000万円超えの借金を背負うのは、30代の脱サラとしてはリスクが高すぎます。
- おそうじ系の強み: 店舗が不要で、自宅開業が可能です。必要なのは移動車と機材・洗剤のみ。初期投資を他業種の数分の1に抑えられるため、借金のリスクを最小化できます。
条件5:固定費が低いこと(損益分岐点の低さ)
毎月必ずかかる家賃や人件費は、ボディブローのように経営を圧迫します。
- おそうじ系の強み: 自宅開業なら店舗家賃はゼロ。1人で始めれば人件費もゼロです。主な経費はガソリン代などの変動費が中心となるため、損益分岐点が圧倒的に低く、少ない売上でも黒字化しやすい体質を持っています。
第1章まとめ
これら5つの条件(CF良し、在庫なし、需要拡大、低投資、低固定費)を奇跡的にすべて満たすのが「おそうじ系ビジネス」です。ビジネスモデルとしての堅牢性が、他の追随を許しません。だからこそ、プロは安易な流行りではなく、地味だが堅実なこの道を勧めるのです。
第2章:徹底比較!王者「おそうじ本舗」vs 革命児「おそうじ革命」
「おそうじ系が最強なのは分かった。じゃあ、業界No.1の『おそうじ本舗』一択でしょ?」
そう考えるのが普通でしょう。確かに、圧倒的な知名度と店舗数は大きな魅力です。
しかし、「加盟して実際に稼ぐ側」の視点で見ると、違った景色が見えてきます。
ここでは、業界の雄「おそうじ本舗」と、独自の路線を行く「おそうじ革命」を、プロの視点で比較します。
比較表
(※研修日数や対応範囲などは、各社の公式資料・説明会で得た情報をもとに整理しています。最新条件は必ず資料で確認してください。)
| 項目 | おそうじ本舗(王者) | おそうじ革命(革命児) |
| 強み | 圧倒的な知名度・ブランド力 | 徹底した技術力・対応範囲の広さ |
| 主な対象 | 一般家庭(BtoC)がメイン | 一般家庭+ビルメンテナンス(BtoB) |
| 研修期間 | 約2週間〜(比較的短い) | 約50日間(業界最長クラス) |
| 集客スタイル | 「看板」で集客する | 「技術」でリピートを取る |
プロが注目する決定的な2つの違い
- 対応範囲の広さ(食いっぱぐれない力) おそうじ本舗はハウスクリーニング(BtoC)が主力です。年末やエアコンシーズンは繁忙期ですが、それ以外の時期は閑散期になりがちです。一方、おそうじ革命は「ビルメンテナンス(BtoB)」も事業領域に含まれています。オフィスや店舗の定期清掃など、景気や季節に左右されにくい安定した仕事も請け負えるため、経営の安定感が違います。
- 研修期間=技術への本気度 私が説明会で特に印象に残ったのは、「なぜ研修期間を約50日も取っているのか」という点が、かなり具体的に説明されていたことです。未経験者が現場でつまずきやすいポイント(汚れの見極め、再施工、クレーム対応など)を前提に、「短期間で現場に出すことのリスク」を何度も強調していました。実際、私自身も複数のFC説明会を見てきましたが、研修を「できるだけ短くして早く開業させる」方針の本部と、「時間をかけて技術を身につけさせる」本部では、加盟後の安定感に差が出やすいと感じています。研修期間の長さが正解かどうかは人によりますが、「未経験前提でどこまで想定しているか」という視点で本部を見極めることは、非常に重要です。
第3章:結論、あなたに向いているのはどっち?
ここまで読めば、単純に「大手が一番」とは言えないことが分かるはずです。あなたのタイプによって、選ぶべき道は異なります。
「おそうじ本舗」が向いている人
- すでに営業力に自信があり、ブランドの力を借りてガンガン集客したい人。
- とにかく早く開業して、スピード感を持ってビジネスを始めたい人。
「おそうじ革命」が向いている人
- 看板に頼らず、「一生食えるプロの技術」を身につけたい人。
- ハウスクリーニングだけでなく、ビルメンテなど幅広いスキルでリスクヘッジしたい人。
- 最初の50日間、泥臭く学ぶ覚悟がある人。
まとめ:楽な道はない。あるのは「確実な道」だけ。
私が10年間見てきて言えるのは、「楽して稼げるFC」など存在しないということです。
もし「おそうじ革命」に興味を持ったとしても、「50日の研修はキツそうだな…」と尻込みするかもしれません。
しかし、その「キツさ」こそが、ライバルが参入できない障壁となり、あなたのビジネスを守ってくれます。安易な流行りに乗るより、よほど確実な道です。
次に読むべきおすすめ記事
ここまで読んで、あなたの気持ちに近いのはどちらですか?
▼パターンA:「おそうじ革命、ちょっと気になるかも…」という方
「研修50日はキツそうだけど、未経験の自分でも本当についていける?」
「本部からの紹介案件って、本当に自分のエリアにもあるの?」
そんな疑問を解決するために、私が実際におそうじ革命の説明会に潜入してきました。ネットには書けない裏話も交えてレポートします。
>> 【潜入評価】おそうじ革命の説明会に参加して分かった「リスクと勝算」(次の記事を読む)
▼パターンB:「まだFCで独立すべきか迷っている…」という方
「やっぱり借金は怖い」「会社を辞める勇気が出ない」
そんな不安が残る方は、一度立ち止まってキャリアを見つめ直しましょう。プロの視点で、転職・独立・FCのリスクを徹底比較しました。
>> 30代の転職vs独立、どっちを選ぶべき?FCという第3の選択肢(前の記事に戻る)


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